きさらぎ駅と猿夢、八尺様が好きです。
実は猿夢っぽいのは高校生のとき見てたんですよ。
それは、こんな夢です。
帰宅時、私は駅のホームで待ち時間を読書で潰す習慣がありました。
まだ時間がある。本を開き読書に耽溺していると、時間じゃないのに関わらず電車が来た。
見上げれば、猿の絵が大きく描かれた電車でした。
こう、ガリガリ君の絵のようにダイナミックでユニークで、
しかし、ガリガリ君のユーモラスで親しみやすい絵と真逆で悪意に満ちた猿の絵でした。
私は嫌な違和感に電車から目をそらして、再び読書に没頭しました。
本を読みながら、「温泉地への観光列車だろうか」と思いつき自分の考えに納得しました。
私が生まれた県は温泉郷で、観光列車が駅によっては頻繫に通る土地だったのです。
読書に没頭していると、隣に肥った中年男性が立ち
「乗らないんですか」
と訊ねてきました。感情がうかがえない、平坦な物言いだったと思います。
「はい、読書するので」
そう返すと、電車は閉まりそのまま出発。
私は目が覚めました。
不思議なことに今でも忘れることない夢です。
当時は猿夢なんて知らなかったのですが、携帯電話(ガラケー)を高校卒業してようやく持ち、高卒で社会人になって都市伝説にハマったときようやく猿夢の存在を知って「あれはもしや」と思ったんです。
もし、猿夢で乗っていたらどうなったんだろうなって。