なぎこの書斎

書籍やゲーム、漫画の紹介と考察を中心に書いています。[たまに日用品や食べ物なども紹介しています。

博士の愛した数式 感想

学は苦手なのでタイトルだけで敬遠して買っても積読してました。

読了し、もっと早く読めばよかったと後悔。美しく洗練とした文章に、淡白なようで情愛に満ちたストーリー構成です。

偏屈で扱いにくい人だった博士が、息子「ルート」と数字、野球を介してがらっと印象を変わります。

野球も数字も私とは縁遠いのですが、「私」と「ルート」の二人と一緒に博士の講義に夢中になりました。

「家政婦の私」が博士に惹かれていく過程は暖かく、同時に「未亡人」と博士の関係が「私」と読者を揺さぶります。

きっと、未亡人も数字で博士と愛を育んだんだな。