なぎこの書斎

書籍やゲーム、漫画の紹介と考察を中心に書いています。[たまに日用品や食べ物なども紹介しています。

奥が深い庭園の世界 ランスロット・ブラウンとは?

奥が深い庭園の世界 ランスロット・ブラウンとは?

 

英国の庭園が好きでよくインターネットで検索しているとランスロット・ブラウンの名をよく見かける。

18世紀に活躍したイングランドで著名な造園設計家で170件を超える庭園を手掛けたという。

私はもう少し前の迷路のようなノットガーデンが好みなんだけれど、ランスロット・ブラウン氏の自然の美を最大限に引き立てる庭園も良いなとHouzzの「世界のHouzzから:英国式庭園史上最高の造園家、“ケイパビリティ”・ブラウンの世界」を読んでから思うようになった。

 

 

家具に愛着と興味があり、衣食住にかかわることへの好奇心が旺盛なためhouzzさんは私の知的欲求を満たすのに大変お世話になっている。

 

 

特にアルコーブについての記事がおすすめ。乙女のロマンアルコーブベッド。

…話が脱線したけれど、houzzさんの記事はどれもレベルが高く、ランスロット・ブラウン氏について書かれた記事は圧巻なのでぜひ見て欲しい。

うちで再現できるのではないかと期待に胸を膨らませるアイデアの知恵の洪水が好ましいのだ。

小さな庭にも応用が利くランスロット・ブラウン氏の庭造りは素晴らしい。庭への愛が溢れている。

私がここで記事を書くより、houzzさんの記事を見た方がためになる…が、さすがにそれはどうかと思うのでどうして私がランスロット・ブラウン氏の庭園に興味を惹かれたかを説明したい。

まず、ランスロット・ブラウン氏の庭造りとはどんなものか。

  1. 流水を取り入れる(丸い池ではなく、細長い池を造る)
  2. 小道を緑で隠す(歩けばしっかり道はあるのに、ぱっと見れば草木に隠れて道がないように見える)
  3. 覗くのが楽しい通景(樹や建築物でフレームを造り、奥にある景色を切り取ったように眺める)
  4. 一部分あえて手入れしない草木。
  5. ゲニウス・ロキ
  6. 塀を使わない。

 

 

このうち「ゲニウス・ロキ」に心打たれてすっかりランスロット・ブラウン氏のファンになってしまった。内容はいたって当たり前の概念なのだが、こうして改めて文章にされるとハッとする。

では、「ゲニウス・ロキ」とは?

 

ゲニウス・ロキ

ラテン語で「土地の精霊」を意味するこれは、土地にあった植物を使うということ。

自然から与えられる風土に適した植物を置くべきだそう。当たり前で、でも「好きだから」と無視しがいがちなことだと思う。

 

 

曲がりくねった草木に隠された小道。

自然のまま野放図に見える庭園に見える、自然への愛と畏敬。

私がランスロット・ブラウン氏に惹かれたのは、この自然への圧倒的な愛と信頼を垣間見えるからだろう。